やっぱり「モノより経験」『スマートサイジング』
断捨離がブームになって以来、物に対する考え方が大きくかわってきたような気がします。
本書は、多くのモノを手放しシンプルな生活を提唱する本。
著者が、典型的な消費者の住人からシンプルライフを謳歌するようになった経緯とともにシンプルライフの素晴らしさを教えてくれます。
本書では、人がなぜお金を物に使うのかの原因探求から始まります。
そこから始まり最終的には自分の人生に本当に必要なものごとを探すに至ります。
結局重要なことは、周りに流されずに自分の頭で必要なものや、経験したいことを選択することが重要だということに気が付かされます。
以下ポイントを纏めてみます。
1 モノを買っても幸せになれない
私達は、たくさんのモノを保有していること=幸せだと感じがちです。
しかし本書の著者のように、たくさんのモノを持っていてもそのための金を稼いだり、ローンの支払に負われていたのでは結局幸せではありません。
ましてや、お金を稼ぐためにやりたくない仕事をしているのでは本末転倒です。
多くのモノ=幸せ、という固定観念を壊す必要があります。
2 見栄のためにモノを買わない
我々がモノを買う動機として大きい要素は「他人からどうみられているか」ということだそうです。
「見栄のためにモノを買ったりはしない!」と言いたくなりますが、人は無意識的に見栄のためにモノを買います。
「同僚が家を買ったのだから自分も買おう」「成功の証として良い車を買おう」などなど。
過去に自分の消費が見栄のために行われたものではないか確認するとよいでしょう。
そして見栄のためにモノを購入し続けても幸せになることはありません。
なぜなら、見栄には限りがないからです。
3 時間こそ最高の豊かさである
どんなに良いモノを持っていたとしてもそれを利用できなければ意味がありません。
またどんなに稼いでいても、お金を持っていても、それを楽しむ時間がなければ意味がありません。
ですから時間は最高の豊かさであると言えるのです。
ある研究によれば、人が有意義な遊びや仕事などに使っている時間は1日の20%以下だそうです。
4 経験による幸せは長続きする
とある研究によると、モノを手に入れた時の幸せより、経験による幸せの方がずっと長く続くといいます。
これは経験でもわかります。
すごく欲しい物を手に入れた時、その時は幸せを感じますが、その喜びは割りと早くなくなってしまいます。
しかし家族や友人と楽しい時間を過ごすなど、経験を通じて得た幸せは遥かに長続きします。
何年たってもそういった経験を思い出すことで、幸せな気持ちを再び味わうことができます。
モノではなく、そういった経験に時間とお金を使うべきでしょう。
以上まとめてみましたが、最近私も「ものより経験」を強く意識しています。
そのため、モノにお金と時間をかけるより、旅行やイベント等経験にお金を時間を意識的にかけるようにしています。
結局自分に取って本当に大切なことはなんなのか、それを知ることが大切です。
モノを手に入れても幸せ感をいまひとつ感じない、そう思っている人にオススメです。
翻訳ビジネス書って本当におもしろいですね〜
オススメ度★5つ満点中
★★★
読みやすさ★5つ満点中
★★★★
印象にのこったフレーズ要約
「失いたくないという気持ちは欲しいという気持ちより2倍強い」
「お金が大切なのは経験を買うことができるから。」
「自分にとって小さな喜びをリストアップする」
実践したい3つのポイント
- 一ヶ月まってからモノを買う
- ひとつ買ったらひとつ手放す
- 「自分の人生が世間が正しいとするルールに合っているか」を考えるのを辞める