よく聞くあの話が間違っていたなんて!!「本当は間違っている心理学の話」
人は皆心理学が大好きです。
しかし世の中にはもっともらしい心理学の話が出回っています。
本書は世間でよくいわれる心理学の嘘を暴く真面目でおもしろい本です。
- 作者: スコット・O・リリエンフェルド,スティーヴン・ジェイ・リン,ジョン・ラッシオ,バリー・L・バイアースタイン,八田武志,戸田山和久,唐沢穣
- 出版社/メーカー: 化学同人
- 発売日: 2014/03/19
- メディア: 単行本
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1 相関関係と因果関係は違うことを知る
なぜ間違った心理学の話がつくられるのか?
その原因のひとつは相関関係と因果関係を同一視することにあります。
相関関係というのは、二つの事象が統計的に同時に起きる場合が多いということです。
例えば、雨の日には傘がよく売れるという場合です。
そして因果関係は、いわなくともわかると思いますが、ある事象が、別の事象が発生するための原因になっている場合をいいます。
両者は似ていますが、同じではありません。
例えば、雨に日には傘がよく売れるという事象については、相関関係があっても、雨が降ることは傘がよく売れるための必須の条件ではありません。
雨が降っていなくても傘がよく売れる可能性は十分にあるからです。
このような決めつけが間違った心理学を広める原因になります。
2 ありえない偶然は結構よく起きる
我々は、偶然起きた出来事を奇跡のように評価してしまいがちです。
しかし直感的に奇跡だ!と思うことでも統計的にみればかなりの頻度でおきることだったりします。
たとえば、35人のクラスの中で誕生日が一致する人がいる可能性はどれくらいでしょうか?
本書によれば、その確率は85%以上だそうです。
奇跡と思われることも単なる統計上十分起こりうることなのです。
3 高齢になっても性欲は減退しない
個人的に面白いと思ったのがこの俗説です。
ある調査によると、75〜85歳の男性の4分の3以上、女性の半分以上が、性交渉にいまだに関心があると答えたそうです。
さらに64〜74歳の人の半数以上が未だに性的に現役であると答えたそうです。
高齢者は「枯れて」おり性的な興味は失われていると考えがちですが、そうでもないようです。
明日から高齢者に対する見方が変わってしまいそうです 笑
4 まとめ
ブログでは、本書の面白い部分がわずかしか紹介できません。
心理学の好きな人にはたまらない本だと思いますのでオススメです。
欲をいえば翻訳文が固く読みにくいところがあります。
翻訳ビジネス書に慣れていない人にはちょっとつらいかもしれません。
翻訳ビジネス書って本当におもしろいですね〜
オススメ度★5つ満点中
★★★
読みやすさ★5つ満点中
★
印象にのこったフレーズ要約
確証デバイスとは、見たいようにものを見てしまう傾向のことをいいます。
興奮発見器ではあっても嘘発見器ではありません。
異なる家族の中で育つことは、パーソナリティの類似性に、ほとんどあるいはまったく影響を与えなかった
錯誤相関は二つの物事の間に実際は何も関係がなくとも関連があると知覚することです。
実践したい3つのポイント
- 相関と因果関係を間違っていることがないか考える
- 自分が知っている俗説を3つあげる
- 人から、信じている心理学の話を聞き出す
- 作者: スコット・O・リリエンフェルド,スティーヴン・ジェイ・リン,ジョン・ラッシオ,バリー・L・バイアースタイン,八田武志,戸田山和久,唐沢穣
- 出版社/メーカー: 化学同人
- 発売日: 2014/03/19
- メディア: 単行本
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