ドラマはなぜ邪魔されたほうが楽しめるのか?「すべては心理学で解決できる」
心理学が好きな人は多いと思います。
しかしどんなに知識があっても使えなければ意味がありません。
本書は心理学の知識を実践に移すための方法を教えてくれる良書です。
1 中断された方が楽しみは大きくなる
面白くてたまらないドラマをみている時、玄関のチャイムがなったら不快に感じるでしょう。
しかし、心理学的には、楽しいことを中断されたほうが、最終的に大きな楽しみを感じられるそうです。
その理由は「慣れ」、人間は楽しいことに対しても辛いことに対しても「慣れ」てしまう生き物です。
中断されることにより、ドラマが楽しいという「慣れ」が一度リセットされ、また見始める時に新鮮な楽しい感覚を感じることができるようになるのです。
逆にいえば辛いことをしている時には中断を入れず一気にやり切る必要があります。
つらい状況に「慣れ」ていたにもかかわらず中断されることで、つらい気持ちがリセットされてしまうからです。
2 マンネリを防ぐにはカテゴリー分けをすること
「慣れ」はマンネリを起こさせますが、それを防ぐにはどうしたらいいでしょう。
研究によると、物事をカテゴリー分けするとマンネリを防ぐことができるそうです。
例えば、庭の手入れがマンネリ化しているとします。
その場合、庭の手入れを漠然と「庭の手入れ」とするのではなく、「バラの手入れの時間」「芝刈りの時間」「花を植える時間」などというふうにカテゴリー分けをするのです。
これはけっこう使えるかもしれません。
小中学校のころは時間割がありました。
たんに「勉強」ではなく、カテゴリー分けをして「英語」「国語」などとしていたのです。
だからこそ飽きずに9年間も勉強できたのかもしれません。
3 どか食いする想像をすればダイエットできる
ダイエットをするとき「食べ物のことは考えないようにしましょう」と言われることがあります。
しかし本書によるとそれは間違った方法のようです。
ある実験によると、想像でたくさん食べ物を食べた人の方が、その後実際に食べ物を食べる量が少なかったそうです。
なんでも脳は、想像と現実の区別がつかないようで、想像でお腹いっぱい食べることで本当にお腹がいっぱいになる効果があるようです。
ダイエットをしている人には有効な手段かもしれません。
4 まとめ
本書はこういった心理学による問題解決法が50も掲載されています。
なかには「見たことがある」というものもありましたが、知らないこともたくさんありました。
心理学がすきで、それを試してみるのも好きな人には是非オススメです。
翻訳ビジネス書って本当におもしろいですね〜
オススメ度★5つ満点中
★★★★
読みやすさ★5つ満点中
★★★★
印象にのこったフレーズ要約
共感があれば、幸せな結婚生活が手に入る
アドバイスはいつだって相手への攻撃とイコールです
すぐに思い浮かべられることほど実際に起こる可能性が高いと判断する
初頭+親近効果
かなえたい目標に、思いきり気高く輝かしい意味をこめればいい
ご褒美はときどき、でも罰は毎回与えることが大事
危機的な状況で生き残るには、自分の直感を信じること
衝動をコントロールして満足を先送りできる力が強い人ほど職業的にも社会的にも成功しやすい
実践したい3つのポイント
- 食事前にご飯をたくさん食べているところをイメージする
- 相談を持ちかけられてもアドバイスしない
- 仕事をカテゴリー分けする