失敗から学ぶための最高の教科書「失敗しないとわかっていたら、どんなことをしてみたい?」
多くの人にとって失敗はなるべく避けたいことです。
しかし、失敗は成功するために必要なことを学ぶ絶好の機会でもあります。
本書はその事実に気づかせてくれるとともに、どうすれば失敗を成功のために最高に活かすことができるのか、その方法を教えてくれます。
1 失敗者とは大失態をしてその経験をうまく利用できない人である
我々は大失態=大失敗であると考えてしまいます。
しかしそれは違います。
本書のテーマでもあるように、大失態は成功の原因になるのです。
本当の大失敗は、大失態をおかすことではなく、その大失態を成功のためにうまく利用できないことです。
大失態をすることは失敗でもなんでもありません。
むしろ成功のチャンスであるのです。
そのことに気がつくことが出来た人から成功していくのではないかと思います。
2 責任感がなければ失敗から学ぶことはできない
失敗からうまく学ぶ方法として本書は「責任感が必要である」と述べています。
ここでいう責任感とは、「失敗を他人のせいにせず、自分の責任であると考えること」にあります。
失敗を他人のせいにしている人は失敗から学ぶことができません。
「他人が悪い。環境が悪い。社会が悪い。時期が悪い。」と言っていたのでは、なにも学びがありません。
ミスの責任を引き受けることは辛く苦しいことです。
しかし、そうしなければ学びそして成長することはできないのです。
3 明日の成功にとって最高の邪魔者は昨日の成功である
成功するのは素晴らしいことです。
しかし、成功は次の成功のためにはあまり価値がありません。
失敗こそ成功にとって価値がある存在なのです。
なぜかというと成功は成長をもたらさないからです。
成功からは学ぶことがあまりありません。
うまく成功することができたら・・その成功はどこかいに置いて失敗を経験しましょう。
4 まとめ
本書のテーマは失敗から学ぶことです。
多くの自己啓発本で「失敗から学ぶことの重要性」は書かれていますが、その点だけに的を絞った本はあまりありません。
その意味で本書は失敗から学ぶための最高の教科書であるといえます。
失敗ばかりの人、失敗を恐れて行動できない人にオススメの一冊です。
ちなみに気になったのが本書のタイトル。
タイトルだけ見ると、自分の人生において本当にやりたいことを見つける方法を教えてくれる本、というイメージを受けます。
しかし内容は全く違います。
いろいろな目論見があってこの題名にしたのだとは思いますが、あまりにミスマッチで少し残念です。
翻訳ビジネス書って本当におもしろいですね〜
オススメ度★5つ満点中
★★★★
読みやすさ★5つ満点中
★★★★
印象にのこったフレーズ要約
「成功したければ、「知る」と「する」のあいだに橋を架けなくてはならない」
「用心しなくてはならないのは、どうしてミスを犯したのか、自分で説明できない時だ」
「責任を追わなければ、自分の人生を自分でコントロールできなくなる」
「テッドは、一番の問題は自分に与えられて当然と思い込んでいたことにあった」
「一日の終わりに、自分の仕事に署名をすること。それができないなら、新しい職を探しなさい」
「最高の報酬は、それによって私達が何を得たかではなく、それによってどういう人間になったかなのだ」
「一日に1時間、一週間に5日勉強する。5年も続ければ、その分野の専門家になれる」
「成功したければ的を絞る必要がある」
「弱点の強化に最大の努力を注ぐべきではない」
実践したい3つのポイント
- 過去の失敗を3つ思い出す
- その失敗から学んだことを10個書き出す
- 何の専門家になりたいか考える