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住む場所はやっぱり大切とわかる本「年収は「住むところ」で決まる」

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都会と田舎、どちらに住むほうが豊かになれるのでしょうか?

 

昔から議論のあるとことですが、本書はその答えを示してくれます。

 

本書を読むと人生にとって住む場所は大きく影響を持っているということがわかります。

 

 

年収は「住むところ」で決まる  雇用とイノベーションの都市経済学

年収は「住むところ」で決まる 雇用とイノベーションの都市経済学

 

1 ハイテク企業が多くの雇用を生む

日本もそうですが、アメリカではある都市にハイテク企業が集中しています。

 

そしてそういった都市は総じて他の都市より労働者全員の年収が高くなる傾向があります。

 

ハイテク企業の従業員だけが高い年収をもらっているのなら話はわかりますが、それ以外の労働者の年収も高いのはなぜでしょうか?

 

それはそういったハイテク企業が、その都市の非ハイテク企業の雇用も増やすことになるのです。

 

そういった一つの雇用が他の雇用を増やす割合は製造業より、イノベーション産業の方が高いそうです。

 

ハイテク企業はさまざまな関連企業の雇用を生み出します。

 

また人が多くなれば、スーパーやマッサージ屋なども単純に増えていきます。

 

その結果大企業が所在している都市の労働者の賃金は高くなるのです。

 

2 地域格差はますます広がっていく

 

大きな企業がある都市にはたくさんの優秀な人材が集まります。

 

その人材を求めてさらに企業が増えます。

 

関連する企業も人口が増えると同時に、商機をもとめて集まってきます。

 

その結果、都市と地方の格差はどんどんと広がっていくことになります。

 

なにを幸せと考え何に価値を置くかは人ぞれぞれですが、年収という1点だけみると都市のほうが多く稼げるようになります。

 

3 年収だけでなく寿命もどこに住むかで決まる

人は思っているよりも多くの影響を他人から受けます。

 

たとえば禁煙している人は、たばこを吸っている人を見るとタバコが吸いたくなってしまいます。

 

これと同じように不健康な生活習慣をもち、寿命が短い人が多い都市に住むと、あなたの寿命も短くなる可能性があります。

 

4 まとめ

本書はおもにアメリカを中心に洞察を加えている本です。

 

しかしそのエッセンスは日本にもあてはまります。

 

どこに住むかという、一件大きな問題ではないように思えることが人生を決める可能性があるということを知ることができます。

 

引っ越しを考えている人にオススメです。

 

翻訳ビジネス書って本当におもしろいですね〜

 

オススメ度★5つ満点中

★★

 

読みやすさ★5つ満点中

★★★

印象にのこったフレーズ要約

大学進学は最も割のいい投資の一つだ。

 

大学進学の年間利回りは、インフレ調整済で15%以上。

 

 

 

 

  実践したい3つのポイント

  1. 自分にとって大事な価値観3つをあげる
  2. その3つを満たしている人が多くいる場所はどこか調べる
  3. 周りに影響を受けていることを3つ書き出す