翻訳ビジネス書専門書評家の読書感想文

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営業の自己啓発書「人を動かす、新たな3原則」

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本書の著者はベストセラー作家のダニエル・ピンク氏。

 

その最新作はなんと営業に関する本です。

 

他の営業本とはちょっと違って自己啓発的な内容が強いです。

 

 

人を動かす、新たな3原則 売らないセールスで、誰もが成功する!

人を動かす、新たな3原則 売らないセールスで、誰もが成功する!

 

 

1 現代人はみなセールスにかかわっている

営業というと営業担当の業務を行っている人にしか関係がないと考えがちです。

 

しかし、人を動かすことが営業・セールスに含まれていると考えると、ほとんどの人が営業にかかわって生きているといえます。

 

積極的かどうか、意識的かどうかは別として、人は常に他人を動かすことを日々の業務として行っています。

 

ですからセールスにかんするスキルはすべての人にとって重要です。

 

2 外向的な人がセールスに成功するわけではない

セールスが上手い人をイメージすると外向的な人が思い浮かびます。

 

営業トークが達者で明るく社交的な人こそたくさんのものを売ることができそうです。

 

しかし調査によれば外向的な人がセールスに長けているという結果は得られなかったそうです。

 

もっともセールスに長けた特徴があるのは、外向型と内向型の側面を併せ持つ両向型の人だそうです。

 

外向的すぎても内向的すぎてもセールスにとってはよくないということですね。

 

3 会議に誰も座らないイスをおく

Amazonにおける会議では誰も座らないイスが置かれるそうです。

 

このイスに座るのはだれか?それは顧客です。

 

見えない顧客が座っていることを想定して、顧客の立場から効果的なアイデアを生み出そうと考えているのです。

 

セールスにとって顧客の立場から考えることの重要性を教えてくれるエピソードです。

 

4 疑問文形式のセルフトークを使う

「自分にこの人達を動かすことができるだろうか」

 

セールスに関わる人は毎日この質問を自分に投げかけましょう。

 

調査によれば自分に対する質問の方が、自分に対する確定的な肯定文を投げかけるより効果的だそうです。

 

「自分にはこの人達を動かすことができる!!」と考えるより疑問文の方が効果的ということです。

 

その理由は質問形式にすることにより、その答えが自分の中から沸き上がってくるからです。

 

5 比較を効果的に使う

ある男性が公園でお金を恵んでもらっていました。

 

その人は目が見えないため「私は目が見えません」という看板をもっていました。

 

広告会社の有名な人がそこをとおりかかり、その男性の看板にある一言を加えたところ、恵んでもらえるお金が一気に増えました。

 

その一言とは「今季節は春なのに、私の目は見えません」というものでした。

 

このエピソードは比較することの重要性を教えてくれます。

 

コントラストを明らかにすることで私達はこころを動かせるのです。

 

これをセールスに利用しない手はありません。

 

 

 

本書はセールスの本ということですが、セールスに関わっていない人にも有益な本です。

 

他人と関わっている人(=全ての人)にオススメの本です。

 

翻訳ビジネス書って本当におもしろいですね〜

 

オススメ度★5つ満点中

★★★★

読みやすさ★5つ満点中

★★★

印象にのこったフレーズ要約

「なにかが得意な可能性があるというのは実際得意であることより好意をもたれる」

「昔は情報の入手が困難であったが現在は情報の選別に難儀している」

 

 

 

  実践したい3つのポイント

  1. 自分に質問を投げかける
  2. 情報を選別してから発信する
  3. 対比を明らかにする

 

 

人を動かす、新たな3原則 売らないセールスで、誰もが成功する!

人を動かす、新たな3原則 売らないセールスで、誰もが成功する!