議論好きな人は必見「あなたを変える七日間の哲学教室」
哲学、ときくとどんな印象を受けるでしょうか?
小難しいけど、ちょっと興味も感じる、という人が多いと思います。
本書はまさにそのような内容の本です
1 道徳観は相対的なものである
イヌイットは年老いた両親を流氷にのせて流す習慣があるそうです。
本当かどうかはわかりませんが、日本の道徳からすると許されることではありません。
しかしイヌイットの世界においては、こうすることで貴重な食料を他の家族に行き渡らせることができるため道徳的な行為なのかもしれません。
このように道徳は絶対のものではなく、特定の場所や人の間で正しいと思われていることにすぎません。
2 「すべき」とは「できる」ということが前提となる
これはカントの言葉だそうです。
すなわち、義務やそれに対する責任は、当事者が自由に意思決定をできることが前提になるということを意味しています。
なるほどこれはそのとおりです。
自分の責任でできない人に対して、「〜すべきだ」と相手を非難することはできません。
時として私達は義務が果たせない相手に対し、「〜すべきだ」と強要しがちです。
しかしそれは正しいとはいえないでしょう。
3 人間は生きている以上哲学と向き合わざるをえない
普通に生きている限り哲学なんで必要ないと思うかもしれません。
しかし人は自分自身や人生について深く知りたいと思う動物です。
その意味で人は哲学から逃げられないのかもしれません。
4 まとめ
本書の内容は、正直なところすんなり理解できるものではありません。
いかにも読みやすそうな装丁や紹介となっていますが、内容はかなり本格的です。
その意味で読む人を選ぶかもしれませんが、普段から自分の頭で物事を考えるのが好きな人にはとてもおもしろいでしょう。
翻訳ビジネス書って本当におもしろいですね〜
オススメ度★5つ満点中
★
読みやすさ★5つ満点中
★★★
印象にのこったフレーズ要約
強制されることで自由になる
実践したい3つのポイント
- 自由とはなにか考える
- 公平とはなにか考える
- 毎日5分でもいいから抽象的なことについて考える